速読を習得して仕事や勉強に役立てたいと思ったことが一度はあるかもしれません。
速く読むためには正しいトレーニングさえ行えば、誰でも効果を実感できるものです。
速読のことは良く分からないと感じている方にも、速読を実現するために眼筋力を鍛える理由、そして努力が無駄にならない具体的なトレーニングのコツと測定方法をお伝えしたいと思います。
今までよりも強い眼筋力が必要になる理由
速読トレーニングを始めるとまず必要な能力向上が眼筋力です。
文章を読むためには文字を速く追う(見る)ことが必要不可欠であり、目を運動させることで外直筋と呼ばれる6つの筋力を運動させて見る力を強化していきます。
眼筋力とは文字を追うための目の能力であり、具体的には1分間にどの程度の文字を脳に送る力があるのかを数値化して把握しながら、トレーニングによってこの視覚機能を向上させていきます。
一般的な社会人の眼筋力(脳に文字情報を送る力)は1分間に1500文字から2500文字程度に位置している傾向にあります。
例えば、一分間で1500文字の文字情報を見ることが出来る人は、分速の読書速度が800文字から1200文字程度に収まります。(新日本速読研究会による独自調査)
読書時に音読で文章を読む方の眼筋力は読書速度よりも数百文字ほど高い位置にあり、文字を追う速度よりも理解する速度が後追いになっている傾向が見てわかります。
この意味合いとしては、文章を速く目で追う以上の速度で文章を読むことができないということです。
ですから今の読み方、すなわち音読で読書速度を上げたいのであれば、まず文章を速く見るための眼筋力が求められます。
それが眼筋トレーニングの意味であり、文字を速く追う力を強化するべき理由なのです。
使わないと衰えるのが筋力
眼筋力も体と同じ筋力であり、運動しなければ力が衰えていきます。
普段の生活の中で目を運動させているように感じがちですが、実際のところ何かを見る際には首を動かす動作をしていて、無意識の内に目を動かす移動範囲が狭くなっています。
眼筋力は目の運動をすることで強化できます。
「●」のような記号に沿って目を動かすシートや動きをするトレーニングを見たことがあるかもしれませんが、このような目を動かす運動が眼筋トレーニングに含まれます。
速読で行う眼筋力トレーニングは主にプログラムされた速度に合わせて、パソコンの画面上で行うと効果的ですが、主な運動としては「縦移動」、「横移動」、「対角移動」、「円運動」の動きで6つの外直筋をトレーニングしていきます。
眼筋力は運動することで強化できる一方で、運動しなければ衰え、読書の際に文字を追うスピードも徐々に低下していってしまいます。
目の運動は定期的に行っていくことで能力を維持することが可能です。
文字を速く見るための瞬発力と持久力を上げる効果
音読の読書プロセスでは、いかに文字を速く見ることが重要なのか伝えてきました。
瞬間的に速く追うための眼筋力以外にも、持久力がみにつくのも眼筋力トレーニングの特長です。
持久力は時間の経過ともに低下する読書速度を指していて、目を使い続けることで生じる疲れや集中力の欠如によって読む速度が落ちていく傾向にあります。
マラソンと同じように疲れにくい眼筋力を養うことで、読み始めの速度とほぼ変わらない速度維持を可能にするのが読書の持久力になります。
当社のソクノー速読では、持久力測定で文字追跡速度の「眼筋力」、実際に読む速度の「読書速度」の2つの測定を行い、両方の測定で速度低下の改善が見られています。
この持久力が向上することで、長時間読書をしていても疲れにくくなり、仕事や勉強で疲労やストレスによる集中力が切れるまでの時間が延びていきます。
結果的にトータル計算で読書速度が速くすることができるため、読書のパフォーマンスアップになるのです。
効果的に眼筋力を上げるコツ
目の力を上がるためのトレーニングをする場合、効果的に実践することが重要です。
そのために必要なのは「自分の限界速度の一段階上のスピードで実践する」ことです。
自ら決めたペースでの眼筋トレーニングでは、自分が追えるスピードで目を動かすことになりがちです。
今までよりも速く文字を追うための力をみにつけたいなら、少しスピードアップさせ負荷を掛けての訓練が効果的です。
正確に実践するためには、現在の眼筋力を数値化して、数段上の速度に順応させるトレーニング技術が必要ですが、とりあえず試してみるレベルなら、まず紙の四隅に「●」を書いて、各方向に向かって目を動かしてみてください。
注意点を挙げるなら、眼筋も筋肉ですから疲れを感じたら体の運動と同じように必ず休みながら行いましょう。無理なく続けていくことが何より重要です。
スポーツ動体視力の向上にも眼筋力トレーニング
眼筋能力を上げる訓練方法はスポーツでも取り入れられることがあります。
瞬間的な判断が求められる場面が頻繁にあり、こういった眼筋力の向上で動体視力を上げてで視覚機能を強化しているようです。
活用範囲も野球、サッカー、バレーボールなどの球技から、格闘技など様々です。
それだけ目の機能向上がスポーツの成績に与える影響が大きいと言っても過言ではありません。
左脳速読と右脳速読
左脳速読とは従来のような音読の読書回路を使って速く読む読書法です。
速読トレーニングの初級の位置づけとなり、眼筋力強化が読書速度に影響を与えやすい段階です。
左脳速読は大半の方が3倍から5倍程度(分速1500文字から2500文字程度)までは習得できる傾向があります。
一方で右脳速読は文章をブロック単位の固まりで読む「視読(しどく)」と呼ばれる読書法で、新たな文章の視かた、高速で記憶と文字の意味を照合する処理速度、広い視野力を習得していく必要があります。
左脳速読の限界は「音読の壁」と呼ばれ、読書速度が分速2500文字~3000文字前後で、一文字ずつ読む速度で頭打ちになりやすくなります。
音読の壁を越えるためには、眼筋力以外の能力を習得して更に速く見る能力を上げていくトレーニングを実践していきます。
速読トレーニング全体的で見た場合、眼筋力トレーニングは読書速度を上げるために必要ですが、速読の全てではないということを理解しておきましょう。
眼筋力の強化だけでは、文字の意味を検索する脳の処理速度までは向上できません。眼筋力とは別の検索能力の向上トレーニングをしていかなくてはいけません。
眼筋力をチェックしてみよう
ここまで速読能力を支える眼筋力の重要性をお伝えしてきました。
実際にどれだけの文字情報を追う眼筋力が自分にあるのかをチェックしてみたいと思う方は、簡単に測定できる「ソクノー速読」がお勧めです。
速読に関わる「眼筋力」を数値化することで、トレーニング結果が比較できるグラフ機能もあります。
最大の特長は眼筋力測定で算出した数値をもとに、個人に合わせて眼筋トレーニングが最適化されるため効果的に実践できるようになっています。
眼筋力チェックとトレーニングは無料で体験できますので、気になる方は是非チャレンジしてみてください。